今すぐ始められる!SDGsを自由研究のテーマにしよう【中学生向け】
いよいよ楽しい夏休み!でも、宿題のことを考えると気が重い中学生も多いのではないでしょうか?
特に「自由研究」。「研究」というだけでも難しく感じるのに、「自由」と言われても困ってしまいますよね。
何をテーマにしようか迷っている場合は、SDGsをテーマにしてみてはいかがでしょうか?
もしかしたら、SDGsをテーマにした自由研究が課題になっている学校もあるかもしれませんね。
今回は、すぐに取り組めるSDGsをテーマにした自由研究のアイディアをご紹介します。
・自由研究のテーマ選びに悩んでいる中学生
・充実した自由研究にしたい中学生
・SDGsを自由研究のテーマに考えている中学生
目次
SDGsをおさらいしよう
「SDGs」とは、英語の「Sustainable Development Goals(サステイナブル ディベロップメント ゴールズ)」の、3つの頭文字と最後の”s”をつけて「SDGs」です。読み方は「エスディージーズ」です。
日本語で「持続可能な開発目標」と訳されています。
近年、Sustainableは「サステナブル」とカタカナでも使われるようになっています。「自然環境や資源を大切に守りながら続けていける」という意味で、経済活動などの取り組みに対して使われます。
なぜ、SDGsが必要なのか?17のゴールを知りたい方はコチラを見てみましょう。
ナマケモノでもできるSDGsってなんだろう?
すでに、個人でも、SDGsを身近なものとして捉えて行動する人は増えていますが、「なんか難しそう」「自分ひとりでできることはなさそう」「めんどくさいなあ」と思っている人もまだまだいると思います。
そんなあなたもご安心ください。
国連広報センターでは「持続可能な社会のために ナマケモノにもできるアクション・ガイド」を公開しています。
「ナマケモノ」は動物のナマケモノではなくて、めんどくさがり屋さんを指しています。日常生活に取り入れられるものから、気軽に取り組んでみよう、という内容になっていて、アクション・ガイドは次の4つのレベルに分けられています。
レベル1 ソファに寝たままできること
レベル2 家にいてもできること
レベル3 家の外でできること
レベル4 職場でできること
各レベルでできることを簡単に見ていきましょう。
レベル1 ソファに寝たままできること
・不要な電気は消そう
・SDGsに関する情報は「いいね」だけではなく「シェア」しよう
・持続可能で環境に優しい取り組みをしている企業を見つけよう
レベル2 家にいてもできること
・紙やプラスチック、ガラス、アルミをリサイクルしよう
・エアコンの温度を、冬は低め、夏は高めに設定しよう
・生ごみを堆肥にしよう
レベル3 家の外でできること
・規格外の食品を買おう
・使わないものは寄付しよう
・マイバッグを持ち歩こう
レベル4 職場でできること
・男女同一賃金を支持する声をあげよう
・労働にまつわる権利を知ろう
・職場で差別があったら声をあげよう
国連広報センターの「持続可能な社会のために ナマケモノにもできるアクション・ガイド」はコチラ
自由研究のアイディア
ナマケモノにもできるアクション・ガイドで、SDGsをより身近に感じられたところで、自由研究のテーマを考えてみましょう。
ここでは、取り組みやすそうなテーマと調べるポイントのアイディアをご紹介します。
ジェンダーバイアスに気づく
実は、幼いころから遊びや色分けなどで、「男はこうあるべき」、「女はこれを選ぶべき」という風な「ジェンダー・バイアス」は刷り込まれています。それに気づくことで、性別に関係なくそれぞれに個性があるということを学んでいきましょう。
①学校生活での男女差を見つける
・制服が男女で違う
・校則で決められている髪型の規定が違う
などを書き出して、なぜ違うのか、違う必要があるかを考えてみましょう。
②無意識の性別の偏見を見つける
・「男のくせに」「女だから」など言われたことがある、言ったことがある言葉
・青や黒などは男、赤やピンクは女のイメージがある
・家事はお母さんの仕事だと思っている
自分が普段思っていることや、日常的に見聞きしている中で気になっていること、気にしていなかったけど、知らない内に男女の役割があると思い込んでいたことを書き出してみましょう。
そして、ジェンダー・バイアスによる弊害を考えてみましょう。
関連するSDGsのゴール≫
ゴール5 「ジェンダー平等を実現しよう」
日本でも大人気のテレビアニメ「きかんしゃトーマスとなかまたち」は、2018年に国連とコラボしてSDGsの5つの目標を取り上げたエピソードが作られています。
最新のエピソードを見ると女の子やいろんな国籍のキャラクターが増えていることに気づくと思います。
自分が幼いころに見ていたキャラクターと比較してもおもしろいですね。
水の消費量を調べる
①1日の生活の中で使用した水の量を調べる
・水分として摂取した水500ml、麦茶500ml
・シャワー15分間で150ℓ
・朝・昼・晩のはみがきで600ml
・朝食のほうれん草をゆでた水1ℓ
・昼食のスパゲティをゆでた水2ℓ
など、自分で何にお水を使ったのか、どのくらいの量を使ったのかを書き出してみましょう。
②バーチャルウォーターを計算する
①で書き出したように、水として使っている場合はイメージしやすいのですが、実は、調理にお水を使っていない焼いただけのお肉や、皮をむいただけの果物にも、生産の過程で大量の水が使われています。
そういう水のことを「バーチャルウォーター」、「仮想水」と読んでいます。
1日の食事からバーチャルウォーターも計算して①に加えましょう。
③減らせる水を考えよう
書き出したリストから、使わなくてよい水の量、節約できる水の量を考えてみましょう。
ただし、人間は水なしでは生きていけません。熱中症予防のためにも水分の摂取を控えること以外で考えましょう。
関連するSDGsのゴール≫
ゴール6 「安全な水とトイレを世界中に」
気候変動とエネルギーを考える
①具体的な気温の変動をグラフにする
大人が「昔はこんなに暑くなかった」と話しているのを聞いたことはありませんか?
まずは、具体的にどのように変動しているのかを調べてみましょう。
たとえば自分の誕生日を基準に、
・自分が生まれた年
・両親が生まれた年
・祖父母が生まれた年
などを比較してグラフにしてみるとより身近に感じられると思います。
②気候変動により起きている問題を調べる
まずは地域や国内で起きている問題を調べてまとめてみましょう。
異常気象は世界各地で起きています。世界の状況も比較してみるとよいでしょう。
③気候変動のための対策を調べる
国や自治体、企業でさまざまな取り組みがされています。具体的にどんなことに取り組んでいるのか調べてみましょう。
④自分ができることを考える
取り組みを調べる中で、「これなら自分でもできそうだ」と思ったことをまとめましょう。
関連するSDGsのゴール≫
ゴール7 「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」
ゴール13 「気候変動に具体的な対策を」
フェアトレードについて考える
フェアトレードとは、「公平・公正な貿易」のことで、生産者から適正な価格で購入することで、適正な賃金の支払いや労働環境の整備など、生産者の生活向上を図るしくみです。
当たり前のように感じるかもしれませんが、実際は、先進国が発展途上国から安く仕入れて驚くほど安く売られていることがあるのです。
①自分の生活が何人の現代奴隷に支えられているかを知る
2011年にオープンしたSlavery Footprintというウェブサイトでは、普段の生活を入力することで、自分の生活が何人の現代奴隷に支えられているかを知ることができます。
「現代奴隷」とは、暴力や強要、権利乱用などにより離脱できない状況において搾取される状態のことを指し、「強制労働」や「強制結婚」などがあります。
自分には関係ないことのように感じるかもしれませんが、私たちが日常生活で使ったり食べたりしているものの生産の過程で、この現代奴隷問題に関わっているものが実は少なくないのです。
Slavery Footprintで、自分の生活がどのくらい現代奴隷に依存しているのかを見てみましょう。
言語は選べますが、英語で作成されているので少しわかりづらいかもしれません。目安としてご利用ください。
②選んだ製品の生産過程を調べる
選んだ製品が、どこでどのように作られているのか調べてみましょう。
③フェアトレード製品を調べる
普段使っているものでフェアトレード製品があるか調べてみましょう。
ない場合も、フェアトレード製品や、扱っている企業について調べてみましょう。
関連するSDGsのゴール≫
ゴール12 「つくる責任つかう責任」
ゴール17 「パートナーシップで目標を達成しよう」
まとめ
今回紹介したアイディアはほんの一部です。17のゴールで関心のあるものをテーマに選んで、身近なところから調べてみましょう。
そして、宿題としての自由研究だけで終わらせないことも大切です。ぜひ、「持続可能な」活動を見つけてアクションを続けましょう!
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編集者情報
株式会社デジタル・ナレッジ 教育流通事業部 事業部長 中田 康宏 | |
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