「資産運用」何から始める?初心者におすすめの投資とは!?
「貯蓄から投資へ」というスローガンが岸田政権下で再び注目を集めています。
一方で、国民に対する金融教育や投資に関する制度設計が行き届いていない中での政府の方針に、
「国がギャンブルを勧めている!」という憤りの声も聞こえてきます。
皆さんの中でも、いざ資産運用しようと思っても「何から始めればいいのかわからない」という方もまだまだ多いのではないでしょうか?
- 本当に投資は必要なの?
- 資産運用って何から始めればいいの?
- リスクはないの?
今回はそんな初心者の疑問を、専門家である株式投資研究家の坂田先生に聞いてみました!
- 資産運用をしたいけど何から始めればいいのか悩んでいる人
- 資産運用が本当に必要なのか疑問に思っている人
- 怖くて投資に踏み出せない人
目次
1.そもそも資産運用って本当に必要なの?
貯蓄のメリット・デメリットとは
子どもの頃から貯金をするように言われてきたし、貯蓄の方がメリットは大きいですよね?
貯蓄の最大のメリットは「元金が保証されている」ということです。
貯めた額がそのまま残っていくのは安心感がありますよね。
預貯金だけだと物価の上昇に追いつけない可能性があります。
残念ながら、インフレの場合、貯蓄はメリットではなくなってしまうんです。
かつては日本の銀行預貯金は高金利で、銀行に預けているだけで資産が増えるという時代がありました。
ところが今は金利が1%にも満たない超低金利時代なので、100万円預けても1年後には101万にもなりません。
つまり、貯蓄だけだと貯めた金額以上にはならないどころか物価上昇時には貯金が目減りしてしまう可能性があります。
まずは人生設計を立てよう
定年まで働くつもりでいてもいつ病気や怪我になるかもわからないですし、家族の介護に追われる可能性もありますよね。
資産運用を始めるかどうかの前に、考えなければならないことがあります。
「人生設計」です。
人生設計が具体的になると資産運用を「した方がいい人」「しなければいけない人」「してもしなくてもいい人」が明確になります。
人生設計と資産運用はつながっているので、人生設計なしに資産運用のお話はできません。
ここは不確定要素になりますが、一旦仮で設定してみましょう。
次に、必要な支出額を算出してみます。
いくつまで生きるかわかりませんが、「人生100年」と言われていますから、
100歳まで生きる前提で一生涯の収支の見積をしておくとよいでしょう。
退職金がいくらもらえるのか、自宅は持ち家か賃貸か、家族構成や住んでいる地域などによって、100人100通りの人生設計があります。
老後の生活にトータルで2000万円くらいかかるという一つの目安なので、充分に生活ができる収入があればあらかじめ用意する必要はないのです。
例えば、銀行に1億円の預貯金があれば、金利0.1%の場合は10万円入ってきます。
なので、10億円、100億円の貯蓄があれば、預貯金の利息だけで生活できることになります。
もしくは、生涯ずっと働けるような環境にいる方はわざわざ資産運用を積極的にしなくても、貯蓄の割合を増やし、出費を減らしていけばいいと思います。
人生設計で見積を出してみて、「今の低金利では貯蓄で老後資金を準備することは難しいな」ということであれば少しでも増やせるようにリスクの低い「投資」を考えることが必要ではないでしょうか?
老後に収入がなくなってしまう方は、それを見込んで貯金、もしくは資産運用をしなければなりません。
つまり、早い段階で人生設計を立てることが重要となります。
早いうちから資産運用をするということではなく、いつ頃から資産運用が必要なのか、積極的な資産運用なのか、最小限でよいのか。
すべては人生設計から逆算して考えることが大切なのです。
2.投資にはどんな種類があるの?
主な投資の種類と特徴
資産運用として投資を考えたいのですが、いろいろあってどれが自分に合っているのかがわかりません。どんな種類があって、それぞれどんな特徴があるのでしょうか?
株式投資 | 国内投資 | ・日本人に馴染みがある ・日本円で取引できる |
海外投資 | !両替が必要なので外国為替の知識も必要 | |
投資信託・ETF(上場投資信託) | ・複数の会社、業界にまとめて投資できる ・1,000円からなど少額から始められる商品もある |
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外貨投資、外貨預金、FX | ・海外の金利は日本より高いため日本では期待できないリターンが期待できる ・為替の知識が必要 !円高・円高などの為替の変化に注意が必要 |
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不動産投資 | 土地 一戸建て ワンルーム |
・不動産を購入して第三者に貸出し、利益を受け取る !高額のため誰でもできるものではない !業者の見極めが難しい !気軽に撤退できない |
J-REIT | ・多くの投資家から集めた資金で不動産を購入し、賃貸収入や売買益を投資家に分配 | |
国債、地方債 | ・国や自治体の国民に対する借金 ・年に2回利払いがある ・日本政府が債務不履行にならない限りは元本は保証される |
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貴金属投資 | ・少額から積み立てられる商品投資 | |
仮想通貨、暗号資産 | ・国が保証していない独自のクラウド上の通貨に変わる代替的な証券 !元本保証はない |
3.初心者におすすめの投資は?
初心者におすすめの投資を教えてください!
投資信託とは投資家から集めたお金をひとつにまとめ、投資の専門家である運用会社が国内外の株式や債券などに分散投資を行う商品です。
一般的に、投資信託の魅力は主に3つです。
・少額の資金で始められる
・投資のプロに運用を任せられる
・分散投資をする仕組みのためリスク軽減につながる
高校の教科書で初めて投資が扱われて、その代表として「投資信託」が紹介されています。
元本は保証されていないので、ローリスクではありますが、
ゼロリスクではないことを理解していれば、始めやすい投資のひとつです。
ただし、購入時、保有中、売却時に手数料が必要になる点はご注意ください。
これは教科書には書いてありません。
投資信託を販売している金融機関は手数料で利益をあげる商売ですからね。
比較的少額で手軽にゆっくり始められるのでおすすめです。
例えば日本を代表するメガバンクは10万円で株主になることができます。
ゼロリスクとはいえませんが、メガバンクが倒産する可能性は低いので長期保有に向いています。
「株式投資」の利点は大きくはふたつあります。
ひとつは1年間(半年)保有していると年2回配当金がもらえます。
現在の平均配当利回りは年間2%程度です。
つまり、元本が保証されている預金の金利に比べて10~100倍くらいの利益になります。
もうひとつは値上がりです。
会社やその業界が業績拡大すれば株価も上昇します。
株式投資の利益は
年2回の配当金(インカムゲイン)
値上がり益(キャピタルゲイン)
の2つがあると覚えてください。
4.焦りは禁物!長期的に考えよう
投資ってギャンブルなの?
今から20年前に「貯蓄から投資」を掲げて、国が国策として出したということは
年金制度、社会保障では国民全てを守りきれない、という宣言ではないかと私は捉えています。
ところが、国からは具体的な投資のやり方の指針はないですし、業界や銘柄の探し方の教育もしていません。
民間会社がそれをやっていますが、投資教育というのはなかなか浸透していないのが現実です。
ギャンブルは元本が保証されていませんが、
この点に関しては投資もギャンブルも同じです。
ですから「投資はギャンブルだ」とおっしゃる方の意見も私はうなずけます。
ただし、ギャンブルというのは当たるか外れるかふたつにひとつなんですね。
外れる人の分で当たりが出ます。
100人外れたらたったひとりだけ当たる、それがギャンブルの仕組みです。
一方、投資は極端なことを言えば、100人のうち100人が得するということもあり得ます。
ギャンブルは、必ず誰かが損をしてその分が儲かる人にいく。
投資は、全員が儲かるという結果が出ることもある。
これがギャンブルと投資の決定的な違いです。
株式投資初心者の心得
おすすめの「株式投資」を始めるにあたって、初心者へのアドバイスをいただけますか?
まずはリスクとリターンをしっかりと覚悟していただきたいです。
ノーリスクでハイリターンは絶対にありません。
初心者の方が目指すべきは「ローリスク、ミドルリターン」です。
できるだけリスクを減らしつつ、大儲けではなく中くらいの利益を目指す。
具体的には、年間で配当金を含めて7%を目標にするのはいかがでしょうか?
平均配当利回りは2%前後なので、年間で株価が5%上がればいいということです。
これはどういうことかというと、株価が1000円の会社が1100円になれば達成です。
年間7%の利益増という目標をあらかじめ設定し、それ以上の高望みで危険な投資を避けることが大事です。
株式投資におけるリスクというのは株価の下落です。
業績の悪化や世界的な景気の悪化の影響で株価は下落します。
だからこそ、株式投資を始めるには、少なくともその業界、または日本経済、そして日本経済に影響する世界経済がどう動いているのか?経済の見通しを学習しておくことが大事です。
毎日気にするのは難しいかもしれませんが、
週に1回、月に2回程度は新聞やニュースなどで経済情報をチェックしておくことが大切です。
今、どんな業界の業績が良くて、どんな会社の売上が上がって利益が出ているのか?というトレンド傾向は投資家には不可欠な知識です。
絶えず情報をつかむという姿勢を継続しましょう。
間違っても「買ってほったらかしにしていても資産がどんどん増える!」という商品はありません。
くれぐれも注意しましょう。
5.まとめ
早ければ早いほど準備にも時間がかけられるので、まずは人生設計を立てて、一生涯の収支の見積を出してくことから始めたいですね。
そして、急がずゆっくり、ローリスク、ミドルリターンで着実に楽しみながら老後に備えましょう。
もっと学びたい方へ
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編集者情報
株式会社デジタル・ナレッジ 教育流通事業部 事業部長 中田 康宏 | |
何かを学ぼうとして買った教材が、「なんか求めてたものと違った」なんてことありませんでしたか? これは、長きに渡りeラーニング市場で消費者を悩ませている解決すべき課題です。私たちは、これらの学びのミスマッチを少しでも減らすために、「学びのprestudy(予習)」となる情報を集めています。 何かを学ぼうという意欲がある人は、その学びで得たものによって多くの人の役に立とうとする尊い人たちです。私たちは、そんな学ぶ意欲を持つ尊い人達のために少しでもお役に立てればと思い、学びの予習となる記事を本メディアにて公開しています。 |