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ブログは企業の資産!今こそ実践すべきブログ運用のメリットと活用法

【連載第2回|SNSに頼らない集客戦略:広告・ツールのメリットと注意点】

公開日:2024年11月14日 タグ:,

こんにちは。ウェブ解析士マスターでチーフSNSマネージャーの森和吉です。
企業のSNS担当のみなさんからよく「ブログはもうオワコンだから、やっても意味がないですよね?」というご質問をいただきます。

確かにブログ全盛期と言われた2004年頃に比べると、その後のさまざまなSNSの登場により、ブログの陰は薄くなったと感じるかもしれません。

しかし結論から言いますと、ブログを書くことは十分価値があります。SNSを運用している企業ならなおさら、ブログは書くべきだと私は思っています。

そこで今回は、ブログの特性やメリット、運用においての注意点など、知っておきたいブログの活用方法についてお伝えします。

この記事を書いた人

株式会社吉和の森
代表取締役 森 和吉(もり・かずよし)
https://yoshikazunomori.com/

ウェブ解析士マスター、チーフSNSマネージャー

日本トレンドリサーチ調査によるデジタル・マーケティング会社サービス満足度、料金満足度、サポート満足度においてNo.1を受賞(2022年1月)。

「キャリア公式サイト」「広告サイト」など、アライアンスを中心とした50以上の月額公式サイト、100万人以上が利用するサイト、100以上のコンテンツの立ち上げ、集客化に成功。1日の売り上げが1億以上のソーシャルゲーム、カジュアルゲームの制作に携わるなど、さまざまな業態・業種にデジタル・マーケティングを取り入れ、企業に追い風を起こし続けている。

この記事を届けたい人

・企業のSNS担当者
・ブログを効果的に使いたいマーケティング担当者

SNSとは別物!ブログの特性とは?

ブログは広義的にSNSに含まれることもありますが、私は両者を決定的に違うものだととらえています。

XやFacebookといったSNSは、つねに最新の投稿が流れていることから、フロー型メディアと呼ばれます。

例えばXで、1年前の投稿をわざわざ探す人は稀ですよね。ユーザーが求めているのは、過去ではなく「今の情報」だからです。

一方、ブログはストック型メディアと言われます。作成した記事は日々蓄積され、ユーザーの多くはキーワード検索によって各記事にたどり着きます。そのためブログの場合、1年前、2年前の記事がキーワードとマッチして閲覧される、あるいはバズることも十分あります。

メディアの特性やユーザーのニーズが異なるため、適している発信内容も違います。

例えばSNSは「今週末のイベントに来ませんか?」といったリアルタイムの情報を拡散するのに適しています。

しかしブログは、検索で表示されるまでにタイムラグがあり、最新情報の発信は向いていません。開催日を過ぎてからやっと表示された、なんてこともよくあります。

このようにブログとSNSはそもそも特性が異なるメディア、ととらえるようにしましょう。

 

運用しなきゃ損! ブログのメリット

では、ブログを運用するメリットは、どんなところにあるのでしょう?

私は、大きく分けて2つあると思っています。

 

1.ストックした記事を何年も活用できる

ブログを書くのは、内容を調べたり、文章を考えたりと決して簡単ではありません。ですが、一度書けばずっと残って該当のキーワード検索があればヒットし続けるわけです。

また、すでに公開した記事を今のトレンドに合わせてリライトし、アクセス状況の改善を図ることも可能です。つまり、作成した記事は企業の資産となるのです。

Web広告は、大きな投資で表示させて瞬発的に集客できても、投資をやめたらすぐに表示されなくなります。一方、ブログで作成した記事は、メンテナンスを怠らなければずっと残り続けて集客し続けます。長い目で見れば、ブログは広告よりも効率的でコストがかからない集客方法と言えます。

 

2.問い合わせや購入などのコンバージョンにつながりやすい

Instagramのリールで見かけた洋服が気に入って、ブランドのホームページや同じタイプの洋服を検索した。みなさんも、そんな経験があるのではないでしょうか。

「SNSで得た情報の詳細を、Googleで検索する」という流れは、多くの人が無意識にしています。つまり、ブログ(Webサイトも含む)は検索の”最終漂流地”になることが多いのです。しかも、自分で検索してブログに辿り着いた人は、商品やサービスへの高い関心を持っています。そのため、購入や問い合わせをする可能性も高いのです。

またブログは、文字制限があったり、画像中心だったりして情報量が少ないSNSを補完し、コンバージョンにつなげる重要な役割も担っていて、決してオワコンなんかではありません。今運用中のSNSがあるなら、なおさらブログも併用して相乗効果を狙いたいところです。

 

ブログの効果的な発信内容は?

では、ブログでは何を発信すればよいか。

みなさんも経験があると思いますが、GoogleやYahooで何かを検索する人は「解決したい悩み」を持っています。ですから、ブログはその解決方法を発信するのが効果的なのです。

例えば、「デジタルマーケティング 東京」でGoogle検索すると、私が経営する株式会社吉和の森のブログ記事が1位に表示されます(2024年10月28現在)。

これは、自社のデジタルマーケティングに課題があり、「東京で専門的な会社はないだろうか?」と探す人がいるのを見込んで作成したものです。ありがたいことに、かなり長い期間1位を保っています。

自社の商品やサービスに興味を持つ人は、どんな悩みを抱えているのか?

どんなキーワードを検索することが多いのだろう?

ターゲットのニーズを探り、それに応えるブログを作成することで、検索により自社サイトに誘導し、問い合わせや購入などにつなげることができます。

 

ブログ運用で注意すべき点

ブログの特性やメリットをお伝えしてきましたが、注意したい点もあります。

それは、ターゲットのニーズに応えるキーワードで記事を作成したからといって、すぐに表示順位は上がらない、ということです。また順位が上がったからといって、問い合わせがバンバンくるというものでもありません。

Googleのアルゴリズムは頻繁にアップデートされており、しかもその内容は非公開です。「こうすれば、必ず表示順位が上がる」という答えはありません。「先月まで上位だったのに、アップデートで急落した」なんてこともよくあります。

そのため、運用しながら作成した記事をリライトしたり、キーワードを見直したりと、手を入れ続ける必要があります。ブログは畑や田んぼと一緒。種を植えたら終わりではなく、雑草取りや肥料を与えながら、時間をかけて育てていくことがとても大切なのです。

手間がかかりますし、なかなか成果が出ないために、継続をあきらめてしまう企業も多いです。しかし、ブログ運用のメリットは、その壁を乗り越えた先にあることを、ぜひ忘れないでください。

では、良い成果を出すために、ブログを作成する際は具体的にどのようなことに気をつければよいのか。4つのポイントをご紹介しましょう。

 

1.本当の日記を書いてはいけない

「毎日ブログを更新しているのに、アクセスが少ないんです……」という企業に多いのが、経営者の生い立ちや人柄、最近行った美味しいお店といった、本当の「日記」を書いているパターンです。確かに、経営者の人となりや面白い情報の発信も意味がないとは言い切れません。ですが、商品やサービスの購入、問い合わせといったブログ本来の目的と無関係の話題は、そもそもターゲットの検索ワードに引っかからず、サイトに誘導できないので注意しましょう。

 

2.タイトル詐欺

これもよくありますが、タイトルにが旬のキーワードが入っているのに、ブログにはまったく異なる内容が書かれているパターンです。表示順位は一時的に上がるかもしれませんが、アクセスした人は期待した情報が得られず、すぐ離脱してしまいます。

するとGoogleから「きちんと内容を読まれていない」と判断されて順位が落ちてしまう可能性があります。それに、せっかくブログまで誘導できているのに、肝心の購入や問い合わせがクリックされないのはもったいないです。タイトルと内容は一致させ、訪れた人のニーズを満たす意識で記事を作成してみましょう。

ちなみに、Googleの評価では、そのほかにもサイトの滞在時間や記事内容のわかりやすさ、情報量、信ぴょう性、サイトの重さなどさまざまなポイントを見ていると言われます。最近は、AIを使って作成したブログが大幅に順位を下げるといった事例も発生しています。

日頃からアップデート情報には敏感になっておき、記事が出来上がったら、何人かで内容やアクセス状況をチェックできるといいですね。また、ブログを読んだ後、読者が購入や問い合わせをクリックしやすい動線になっているかも、必ず確認しましょう。

 

3.熱を冷めさせない

ブログの目的を意識するあまり、「ぜひご購入ください!」「お問い合わせはこちらです」といった宣伝文句で記事を終わらせてしまうのも、企業ブログでよくある話です。

読者側の気持ちを代弁すると、知りたい情報が載っていて引き込まれているのに、最後「結局宣伝か……」と気持ちが冷めてしまうのです。

宣伝ももちろん大切なのですが、例えば3記事に1回と頻度を少なめにしてみたり、直接的な文章は避けたりと、読んでいる人の心理も考えながら工夫してみましょう。

 

4.順位が上がってきたときがスタート

ブログ運用が順調で、検索の順位が上がってきたことのバロメーターとなるのが、逆営業のDMです。なぜなら、自社のブログがそれだけ多くの人に表示されていると捉えられるからです。私の経験だと、10通中9通が営業メールなんてことも!

少し煩わしいとは思いますが、地道な頑張りが功を奏している証拠です。確実に進歩していますから、「DMが面倒だから、更新ひん度を下げよう」なんて思わず、今後も継続を頑張りましょう。

 

まとめ

今回は、ブログ運用についてお伝えしました。

知りたいこと、解決したい悩みを検索する人がいる限り、ブログ運用の意味がなくなることはありません。ブログの役割はいわば検索する人のストッパーです。検索に検索を重ねてスクロールする人たちを立ち止まらせて、自社サイトに誘い込む。その意識で、記事を作成したり、昔の記事をリライトしたりしてみましょう。

検索順位が上がれば、企業の信頼も上がります。またSNS運用だけでは出会えない、普段は接点がないターゲットと出会えるのもブログ運用の魅力です。少し大変な面もありますが、コツコツ続ければ必ず成果につながっていきます。ぜひ頑張って取り組んでみてください。

 

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編集者情報

株式会社デジタル・ナレッジ
教育流通事業部 事業部長 中田 康宏
何かを学ぼうとして買った教材が、「なんか求めてたものと違った」なんてことありませんでしたか? これは、長きに渡りeラーニング市場で消費者を悩ませている解決すべき課題です。私たちは、これらの学びのミスマッチを少しでも減らすために、「学びのprestudy(予習)」となる情報を集めています。
何かを学ぼうという意欲がある人は、その学びで得たものによって多くの人の役に立とうとする尊い人たちです。私たちは、そんな学ぶ意欲を持つ尊い人達のために少しでもお役に立てればと思い、学びの予習となる記事を本メディアにて公開しています。