終活における片付けの方法とは?具体的なポイントについて解説
終活のために自分の持ち物を整理し、片付けることはとても重要です。しかし、片付けをしたいと思っていても、なかなか手がつけられなかったり、途中で挫折してしまったりする方もいるでしょう。
この記事では、終活における片付けのメリットや、スムーズに進めるうえでの具体的なポイントを解説しています。これからの人生をすっきりとした家で前向きに過ごしたいと考えている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
・終活について気になっている人
・子どもが大きくなり老後の生活を考え始めた人
・老後に家族に迷惑をかけたくないと思っている人
目次
終活における片付けとは
終活は、人生の最期を意識して自ら事前準備をしたり、人生の終わりに向けて人生設計をしたりする活動です。また、終活における片付けとは、人生の終わりに向け自分の持ち物を整理し、必要なものを残し、不要なものを処分することです。
この場合の片付けは、ただモノを捨てるだけでなく、思い出の品々を整理し、大切な人に引き継ぐことも含まれます。
身の回りのものを片付けることで自分の人生を振り返り、これまでの経験や思い出を整理すれば、残された人生の時間をより有意義に、前向きに過ごせるようになるのです。
終活で片付けをするメリット
終活の一環として片付けを行うことには、多くのメリットがあります。ここでは以下の4つのメリットを紹介します。
- 家族にかける負担を減らせる
- 財産の把握・整理ができる
- 身の回りを整えられる
- 人生を振り返るきっかけとなる
家族にかける負担を減らせる
終活で片付けを行うことで、家族に対する負担を大幅に減らせます。
もしあなたが身の回りの片付けをしないまま亡くなってしまった場合、残された家族が代わりに片付けをしなくてはなりません。財産に関する大切な書類が見つからず、遺族が手続きに苦労する可能性もあるでしょう。
あらかじめ大切な書類や思い出の品を整理したり、保管場所を決めて管理したりすることで、家族の負担を軽減できるのです。
財産の把握・整理ができる
身の回りの片付けをすることは、自分の財産を把握し、整理するよい機会にもなります。
預金通帳や株券、保険証書など、財産に関する書類を整理することで、自分の資産状況を正確に把握できます。また、現在持っている資産を必要に応じて売却・譲渡することで、資産を有効活用できる場合もあるでしょう。
とくに相続に関することの整理は、遺族のトラブルを避けるためにも重要です。現金や銀行口座だけでなく、家や株など資産価値のあるものを一覧にまとめておきましょう。
身の回りを整えられる
片付けは、自分の生活を整えるきっかけにもなります。
たとえば、長年使っていない衣服や家具・雑貨などを整理し、不要なものを処分することで、生活空間をすっきりさせられます。あなたにとって大事なものだけを残し、保管の方法を工夫することで、大事なものをより大切に扱うことも可能です。
今後の生活がより快適に、より楽しく過ごせるようになるでしょう。片付けが、生活の質を高めることにつながるのです。
人生を振り返るきっかけとなる
片付けを行うことは、自分の人生を振り返る機会となります。しまいこまれていた昔の写真や日記、思い出の品を整理していくことで、これまでの経験や思い出を思い起こすことができるのです。
思い出を振り返ることで、これからの人生をどのように過ごすかを考える契機となるでしょう。
片付けは、ただ部屋がスッキリするだけでなく、新たな気持ちで今後の生活を有意義に送れるようになるための重要なきっかけとなりえるのです。
終活の片付けは元気なうちから始めるのがおすすめ
終活の片付けは、元気なうちから取り組むことをおすすめします。
家の中を整理する際、持っているすべてのモノを取り出して取捨選択し、不要な物を処分、必要なものを収納し直す作業を繰り返します。
スムーズに進めるためには、体力や気力、判断力が必要です。足腰が弱くなったり、体力・気力が落ちたりしてから始めると、片付けに多くの時間と手間を要し、思うように進められなくなってしまう可能性があるのです。
体力や判断力のある元気なうちに、少しずつ進めていきましょう。
また、終活における片付けは、定年退職やお子様の自立を機に始める方も多いでしょう。自分の時間が自由に使えるようになったタイミングで終活を始めると、ゆとりを持って進められます。
終活における片付けのポイント
終活における片付けのポイントは、次のとおりです。
- 時間をかけて取り組む
- デジタルのデータも片付ける
- 家族と相談しながら進める
- 捨てるのに抵抗があるものは無理に捨てない
- 財産を可視化する
それぞれ具体的に解説します。
時間をかけて取り組む
終活における片付けは、十分な時間をかけて取り組みましょう。
慌てて片付けを進めると、途中で挫折したり、必要なものまで捨ててしまったりする危険性があるためです。また、片付けに追われることで、心理的にストレスを感じることもあるでしょう。
まず最初に所有しているモノの全体量を把握し、優先順位を決めて、少しずつ整理していくことが大切です。1〜2年かけるつもりで、余裕を持ってコツコツと取り組むことをおすすめします。
デジタルのデータも片付ける
終活における片付けで扱うのは、実際のモノだけではありません。デジタルのデータも整理することが大切です。
たとえば、パソコンやスマートフォンに保存されている写真や動画、メールや連絡先などの個人情報などは、しっかりと管理し、必要に応じて引き継ぎできるようにしておきましょう。また、ネットバンキングやクラウドサービスのアカウント情報なども整理が必要です。
自分に万が一のことがあった場合でも、家族がスムーズに手続きできるようにしてくことがポイントです。
<整理しておくべきデジタルデータの例>
- 写真・動画
- メール
- 連絡先
- SNSのアカウント情報
- クレジットカード情報
- インターネットサービスのアカウント類
- ネットバンクの情報
家族と相談しながら進める
終活における片付けは、家族と相談しながら取り組むとよりスムーズに進められるでしょう。
力仕事を依頼したり作業を分担したりと、労力が減るだけではなく、貴重品の場所も共有できます。また、片付けを進める中でお互いの想いを共有しやすくなります。
身の回りを片付けることは、自分自身だけでなく、家族にとっても大切な機会となりえるのです。
捨てるのに抵抗があるものは無理に捨てない
片付けを進めていると、モノの仕分けに悩んだり、処分することに抵抗のあるものが出てきたりするでしょう。
そのような場合には、無理に捨てるのではなく、一時的に保管し、時間を置いてから必要性を再検討することが大切です。焦って判断してしまうと、処分したことを後悔する可能性があるためです。
処分を迷うモノの一時保管には、専用のボックスを用意することをおすすめします。ボックスに一定期間納め、改めて必要かどうか考えてみましょう。
無理をせず、自分が今できる範囲から整理していくことが重要です。
財産を可視化する
終活の片付けでは、自分の財産を整理することも重要な目的のひとつです。
家族の目に留まりやすいよう、預金通帳や年金手帳、健康保険証など重要な書類はできる限り一か所にまとめておきましょう。また、財産状況をリスト化し、家族への分配など自分の考えを記しておくことも大切です。
まとめ
終活における片付けは、自分の人生を振り返り、家族に負担をかけないために持ち物を整理する重要なプロセスです。片付けを進めながら時間をかけて悩んだり、家族と相談したりして、大切な思い出や資産の整理を行っていきましょう。
片付けをスムーズに進めるためには、元気なうちから計画的に取り組むこともポイントです。自分のペースで時間をかけて整理することで自分の人生を見つめ直し、残された時間を充実させましょう。
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編集者情報
株式会社デジタル・ナレッジ 教育流通事業部 事業部長 中田 康宏 | |
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