【英語で挫折した人必見】グロービッシュで効率よくビジネス英語を身につける方法
ビジネスシーンで英語を必要とする機会が増えています。その一方で、「話したいことがうまく伝わらない」「相手の言っていることが理解できない」と、英語への苦手意識を持つ方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際のコミュニケーションの場では、常にネイティブスピーカーのような完璧な英語力が求められているわけではありません。
今回の記事では、英語をベースにしながらも語彙と文法を大幅に簡素化した「グロービッシュ」の特徴や、英語との違い、効果的な学習方法などを紹介します。
・海外出張や外国人顧客とのコミュニケーションに課題を感じているビジネスパーソン
・外国人クライアントに伝えたいことがうまく伝えられず困っているフリーランサー
・グローバルなキャリアを目指しているけど、試験対策中心の語学学習に不安を感じている学生の方
・海外展開を検討中で、ビジネス英語の知識を必要としている中小企業の経営者の方
目次
グロービッシュとは?シンプルな英語で国際コミュニケーションを
グロービッシュ(Globish=Global と English を組み合わせた造語)は、世界中の人々がコミュニケーションを取るための、シンプルで実用的な英語の概念です。
ここからは、グロービッシュの特徴や体系化の背景について解説します。
グロービッシュの特徴は「シンプルな英語であること」
グロービッシュの最大の特徴は、単語数を約1500語に絞り込んでいること。英語の基本的な単語のみを使用し、非ネイティブスピーカーでも習得しやすく設計されています。また、複雑な構文や熟語の使用を避け、シンプルな文法表現のみが採用されています。
グロービッシュは、ネイティブスピーカーの英語力を基準とするのではなく、多様な背景を持つ人々が平等に意思疎通を図ることができる新しい英語のスタンダードを目指しているのです。
グロービッシュの目的は「伝わること」
グロービッシュの主な目的は、英語を母語としない人々がより簡単に、より効率的にグローバルなコミュニケーションを行えるようにすることです。
英語教育においては、しばしば完璧な文法や発音、豊富な語彙力が求められます。しかし、実際のコミュニケーションにおいては必ずしもそれらが重要ではありません。
グロービッシュは、「伝える」というコミュニケーションの本質的な部分に焦点を当てています。シンプルな語彙と文法で、いかに相手に自分の意図を正確に伝えられるかが重要なのです。
グロービッシュが生まれた背景
グロービッシュは、フランス人のジャン=ポール・ネリエールによって提唱されました。彼は国際ビジネスの現場で、非ネイティブスピーカー同士のコミュニケーションに問題を感じ、誰もが使いやすい英語の必要性を訴えました。
そして2004年に彼が出版した『Parlez Globish』で、グロービッシュの概念は世に広まります。オンラインで世界中の人々とつながりやすくなった今、グロービッシュは言語格差を解消し、グローバルコミュニケーションを促進する手段として注目されています。
英語とグロービッシュの違いを比較:ビジネスでも通用するシンプルな英語とは
グロービッシュは英語をベースにしながらも、語彙や文法、発音、表現などの面で英語とは異なる特徴を持っています。ここからは、英語とグロービッシュの主な違いについて詳しくみていきましょう。
グロービッシュの単語数は1500語
英語には10万語以上の語彙があるのに対し、グロービッシュではビジネスや旅行で頻繁に使われる1500語に絞り込まれています。
ただし、この1500語は単独で使われるだけでなく、単語の組み合わせや接頭語・接尾語の活用により、表現の幅を広げられます。例えば、”hand”と”book”を組み合わせて”handbook”(入門書)、”happy”に”-ness”をつけて”happiness”(幸せ)などの表現が可能です。このように、グロービッシュは限られた語彙でも効率的なコミュニケーションを実現します。
文法はシンプルに
グロービッシュの文法は、大幅に簡素化されています。文章を短くわかりやすく伝えることが重視されているため、冗長な表現を避けるのが特徴です。
時制に関しては、現在・過去・未来の基本的な3時制を中心に表現します。英語教育で学習する過去完了形や過去完了進行形、未来完了形、未来完了進行形などの複雑な時制は使われません。
例文をみてみましょう。
【過去完了進行形の例】
By the time she moved to New York, she had been studying English for five years.
(彼女がニューヨークに引っ越す時までに、彼女は5年間英語を勉強していました)
↓ これをグロービッシュにすると(一例)
She studied English for 5 years before moving to New York.
このように、グロービッシュはシンプルな文法を優先します。
発音よりもアクセント重視
グロービッシュは完璧な発音は求められておらず、「なまり」があってもよいとされています。
例えば、“water”や“think”には日本語にない発音が含まれるので、ネイティブスピーカーのように発音できない日本人は少なくないでしょう。しかし、実際のコミュニケーションではそれほど気にする必要はありません。多少「日本語なまり」になっていても文脈やその場の状況で伝わるものです。
しかし、伝えたい単語のアクセントを間違えてしまうと相手に通じない可能性があります。特に伝えたい単語は明瞭に、高く発音できるようにするといいでしょう。
比喩表現は極力避ける
英語では慣用句や比喩表現が用いられる場合がありますが、それらは非英語圏の人々にとって理解が難しいため、グロービッシュでは避けられます。
例えば、”Break a leg” という表現は、「頑張れ」や「幸運を祈る」という意味で使われる慣用句ですが、直訳すると「足を折る」という意味になってしまい、英語に詳しくない人には混乱を招く可能性があります。その代わりに、グロービッシュでは“Good luck”とわかりやすく表現することが好まれるのです。
グロービッシュを学ぶコツ:シンプルな英語をマスターするためのポイントを紹介
グロービッシュの学習を効果的に進めるための3つのポイントを紹介します。
中学校レベルの英語力が目安
グロービッシュを学ぶのに必要な英語力は、中学校レベルが目安とされています。そのため、基本的な文法と語彙を理解していれば、グロービッシュの学習はスムーズに進められます。英語学習に挫折した経験がある方も気軽に学び直せるでしょう。
アウトプット重視の学習を
グロービッシュの目的はスムーズなコミュニケーションです。そのため、学習ではインプットだけでなくアウトプットも重視しましょう。たとえば、日記やブログを英語で書いたり、自分の英語を録音して聞き直したりするのも効果的です。また、友人や家族と英語で会話をする機会を作ることで、実践的なコミュニケーション力を養うことができます。
ライフスタイルに合った教材を選ぶ
自分のライフスタイルに合った教材を選ぶことも大切です。たとえば、通勤時間に学習を行いたい人には、音声やe-ラーニング教材が向いているでしょう。一方、じっくりと学習に取り組みたい人には、テキストベースの教材やオンラインスクールの受講もおすすめです。
ビジネス英語を学ぶならN-Academyのe-ラーニング講座がおすすめ
グロービッシュの学習を始めるには、N-Academyが提供するe-ラーニング講座『思ったことがパッと話せる「シンプル英語術」』がおすすめです。
この講座の目的は、自分の考えを伝える実用的な会話力。外国人とのコミュニケーションに課題を感じているビジネスパーソンや学生の方にぴったりです。
まとめ
グロービッシュは、英語をベースにしつつも、シンプルな語彙と文法で構成された国際コミュニケーションのための言語です。グロービッシュを学ぶことで、ビジネスシーンでの実践的な英語力を効率的に身につけることができるでしょう。英語が苦手な方こそ、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
この記事を書いた人
間宮まさかず
フリーライター
京都在住、2児の父親。子どもの成長とともに、
現在はビジネス関連の取材やインタビュー記事の執筆を中心に活動
趣味は読書と海外旅行。
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編集者情報
株式会社デジタル・ナレッジ 教育流通事業部 事業部長 中田 康宏 | |
何かを学ぼうとして買った教材が、「なんか求めてたものと違った」なんてことありませんでしたか? これは、長きに渡りeラーニング市場で消費者を悩ませている解決すべき課題です。私たちは、これらの学びのミスマッチを少しでも減らすために、「学びのprestudy(予習)」となる情報を集めています。 何かを学ぼうという意欲がある人は、その学びで得たものによって多くの人の役に立とうとする尊い人たちです。私たちは、そんな学ぶ意欲を持つ尊い人達のために少しでもお役に立てればと思い、学びの予習となる記事を本メディアにて公開しています。 |