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SDGsを映画で学ぼう!SDGs関連がテーマのドキュメンタリー映画5選

公開日:2023年12月21日 タグ:,

映画で学ぶSDGs、今回は他にはない取り組みをしている人々にスポットを当てたドキュメンタリー映画5作品をご紹介します。

また、SDGs関連映画を観られる映画祭と、上映会を開催したい人向けの情報もお届けします。

 ➡ 【関連記事】SDGsを映画で学ぼう!SDGs関連がテーマのフィクション・ドラマ映画6選

この記事を届けたい人

・SDGsについて身近に感じたい人
・SDGsを映画で学びたい人
・映画を楽しみながらSDGsを考えたい人

目標3:すべての人に健康と福祉を

アダマン号に乗って|パリのど真ん中、奇跡のメンタルケア

目標3の「すべての人に健康と福祉をのターゲットには、主に発展途上国に多い医療にアクセスできない人を減らしたり、伝染病、感染症の根絶、交通事故の被害を減らすことなどが挙げられています。不健康になる要因としては、衛生環境の問題や医療資源の不足、生活習慣などがあり、その中には精神的なストレスがあります。戦争や紛争により精神障害を引き起こしたり、近年では新型コロナウィルスによる生活の変化の影響による若年層の自殺も増加しています。

今回ご紹介する映画は、精神疾患のある人々を受け入れているフランスの一風変わったデイケアセンターのドキュメンタリーです。パリのセーヌ川に浮かぶ木造建築の船「アダマン号は、精神疾患のある人々に創造的な活動を通じて社会と再びつながりを持てるようにサポートしているデイケアセンターです。ここでも過ごし方は患者と介護者がミーティングしながら決めていき、そのミーティングへ参加するのもしないのも自由です。患者と介護者の境界線もあいまいで、お互いの個性や感受性を尊重する誰もがアダマン号のクルーなのです。

精神疾患ではなくても、多かれ少なかれ生きづらさを抱えている現代人に、人間らしく生きることの大切さと、決してそれは不可能ではないことを教えてくれる映画です。

「ぼくの好きな先生」「人生、ただいま修行中」などで知られるフランスのドキュメンタリー監督ニコラ・フィリベールが、パリのセーヌ川に浮かぶデイケアセンターの船「アダマン号」にカメラを向けたドキュメンタリー。

パリの中心地・セーヌ川に浮かぶ木造建築の船「アダマン号」は、精神疾患のある人々を迎え入れ、文化活動を通じて彼らの支えとなる時間と空間を提供し、社会と再びつながりを持てるようサポートしている、ユニークなデイケアセンターだ。そこでは自主性が重んじられ、絵画や音楽、詩などを通じて自らを表現することで患者たちは癒しを見いだしていく。そして、そこで働く看護師や職員らは、患者たちに寄り添い続ける。誰にとっても生き生きと魅力的なアダマン号という場所と、そこにやってくる人々の姿を、フィリベール監督によるカメラが優しいまなざしで見つめる。

2023年・第73回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品され、最高賞の金熊賞を受賞。2003年の「パリ・ルーヴル美術館の秘密」以降のフィリベール作品を日本で配給してきたロングライドが共同製作。

2023年製作/109分/G/フランス・日本合作
原題:Sur l’Adamant
配給:ロングライド
劇場公開日:2023年4月28日

映画.comより引用

 ➡ 『アダマン号に乗って』の作品詳細&公開・配信情報はこちら

 

目標4:質の高い教育をみんなに

ぼくたちの哲学教室|憎しみの連鎖を断ち切るための教育

目標4「質の高い教育をみんなにSDGsの前身であるMDGsでも掲げられ、各国で取り組んだ結果、小学校の就学率は上昇しました。それでも地域によって大きな格差が見られます。そして、多くの国で有償である中・高等教育や就学前教育に関しては、経済水準の格差に比例して就業率が低いままになっているのが現状です。

こういった問題も考える必要がありますが、今回は就業率とは別の視点の映画をご紹介します。

舞台となるのは宗教闘争の傷跡が色濃く残る、北アイルランドのベルファスト。武装化組織は若者の勧誘に余念がなく、子どもたちは常に「朱に交われば赤くなる」可能性と隣り合わせで暮らしています。そんな街に、哲学に力を入れている学校があります。哲学を教えるのは、エルビス・プレスリー好きのケヴィン校長。ケヴィン先生は「暴力は暴力を生み、決して止まない」という考えから、子どもたちと向き合っていきます。

基礎的な学力も重要ですが、同時に、生きるための力となる教育も必要であると考えさせられる映画です。

北アイルランド、ベルファストの男子小学校で実施されている哲学の授業を2年間にわたって記録したドキュメンタリー。

北アイルランド紛争によりプロテスタントとカトリックの対立が繰り返されてきたベルファストの街には、現在も「平和の壁」と呼ばれる分離壁が存在する。労働者階級の住宅街に闘争の傷跡が残るアードイン地区のホーリークロス男子小学校では「哲学」が主要科目となっており、「どんな意見にも価値がある」と話すケビン・マカリービー校長の教えのもと、子どもたちは異なる立場の意見に耳を傾けながら自らの思考を整理し、言葉にしていく。宗教的、政治的対立の記憶と分断が残るこの街で、哲学的思考と対話による問題解決を探るケビン校長の挑戦を追う。

アイルランドのドキュメンタリー作家ナーサ・ニ・キアナンと、ベルファスト出身の映画編集者デクラン・マッグラが共同監督を務めた。

2021年製作/102分/G/アイルランド・イギリス・ベルギー・フランス合作
原題:Young Plato
配給:doodler
劇場公開日:2023年5月27日

映画.comより引用

 ➡ 『ぼくたちの哲学教室』の作品詳細&公開・配信情報はこちら

 

目標11:住み続けられるまちづくりを

コペンハーゲンに山を|ゴミ処理施設が街のランドマークに!

目標11の「住み続けられるまちづくりをでは、「2030年までに、すべての国々で、だれも排除しない持続可能な都市化を進め、参加型で差別のない持続可能な人間居住を計画・管理する能力を強化する。」というターゲットが設定されています。

日々の営みの中で、どうしても生まれてしまう”ゴミ”。そのゴミを処理する施設は人間にとって必要不可欠なものですが、日本では、ゴミ処理で発生する熱を施設内で有効活用したり、利用した温水プールや植物園などの施設に活用するという工夫がなされています。

SDGs達成度ランキングのみならず、幸福度ランキングでも常に上位にランクインしているデンマークではどうでしょうか?サスティナブルという考えが根付いているデンマークでは、首都コペンハーゲンにある老朽化した巨大なゴミ処理施設を奇想天外なアイディアで観光施設へと変貌を遂げました。山のないコペンハーゲンに、スキー場を作ったのです。手がけたのは、世界的に注目を集めている建築事務所”BIG”。

『コペンハーゲンに山を』は、この「コペンヒル」が完成するまでの9年間を追ったドキュメンタリーです。持続可能な社会は夢ではなく実現できる、という希望に満ちた映画です。

デンマークの老朽化した巨大ゴミ処理施設が観光名所へと生まれ変わるまでを追ったドキュメンタリー。

2011年、デンマークの首都コペンハーゲンにあるゴミ処理施設建て替えのコンペ結果発表会が行われた。満場一致で選ばれたのは、同国のスター建築家ビャルケ・インゲルス率いるBIG建築事務所。彼らのアイデアは、ゴミ焼却発電所の屋根に人工の山を作ってスキー場を設置し、街の新たなランドマークにするという奇想天外なものだった。しかし完成までの道のりは苦難の連続で、予算問題をはじめ課題や疑問が次々と積み重なっていく。

そして2019年10月、コペンハーゲンに標高85メートルの新しい山「コペンヒル」が誕生。年間3万世帯分の電力と7万2000世帯分の暖房用温水を供給する最新鋭のゴミ焼却発電所でありながら、屋上にはスキー場のほかレストランなども併設する夢のような施設に生まれ変わった。

2020年製作/51分/デンマーク
原題:Making a mountain
配給:ユナイテッドピープル
劇場公開日:2023年1月14日

映画.comより引用

 ➡ 『コペンハーゲンに山を』の作品詳細&公開・配信情報はこちら

 

目標12:つくる責任つかう責任

ファッション・リイマジン

目標12「つくる責任つかう責任では、企業や生産者にだけ向けたものではなく、消費者も持続可能な製品を選択することを目標にしています。

ファッション業界が環境にもたらす影響をご存じでしょうか?80年代と比較すると、現代では人々は3倍以上の服を購入しているそうです。特に2000年代にはファストファッションがブームになり、購入された服の5分の3がその年の内に捨てられています。

服を生産するためには、膨大な資源をエネルギーが消費されています。また、製造過程で使用される有害化学物質が排水に含まれたまま河川に放出されたり、綿花の栽培のために大量の農薬も使われています。さらに、合成繊維の衣類は洗濯時にマイクロファイバーが抜け落ち、これも河川に放出、やがて海にいたり、海洋プラスチック問題につながっていきます。

『ファッション・リイマジン』は、こういったファッション業界の問題に真向から立ち向かい、真のサスティナブル・ファッションを目指したイギリスのデザイナーを追ったドキュメンタリーです。まずは、ファッション業界が環境に及ぼしている影響に驚くでしょう。そして、完全にサスティナブルにすることの難しさ、それでも決して不可能ではないことを知るでしょう。不可能でないことを信じる人が増え、応援するようになれば世界は変わっていくという気づきが得られると思います。

革新的サステナブルコレクションでファッション業界を変えるべく奮闘するデザイナーの旅を追ったドキュメンタリー。

2017年4月、英国ファッション協議会とVOGUE誌は、ファッションブランド「Mother of Pearl」のクリエイティブ・ディレクターを務めるエイミー・パウニーをその年の英国最優秀新人デザイナーに選出する。環境活動家の両親を持ち、大量消費が当たり前だった当時のファッション業界に危機感を抱いていたエイミーは、新人賞の賞金10万ポンドをもとに、「Mother of Pearl」をサステナブルなブランドに変革することを決意。デビューまで18カ月というタイムリミットの中、エイミーと仲間たちはさまざまな困難に遭遇しながらも、理想の素材を求めて地球の裏側まで旅をする。

本作が長編映画デビューとなるベッキー・ハトナー監督が1年半以上にわたってエイミーに密着し、コレクション完成までの道のりをロードムービーとして描き出す。

2022年製作/100分/G/イギリス
原題:Fashion Reimagined
配給:フラッグ
劇場公開日:2023年9月22日


映画.comより引用

 ➡ 『ファッション・リイマジン』の作品詳細&公開・配信情報はこちら

 

目標16:平和と公正をすべての人に

劇場版『荒野に希望の灯をともす』|65万人の生活と命を救った医師

1984年からパキスタンの病院で働き始めた医師の中村哲さんは、戦争に苦しむ隣国のアフガニスタンに無医村がたくさんあることを知り、アフガニスタンに診療所を開きました。アフガニスタンでは2000年に大干ばつが起き、多くの人が亡くなってしまいました。

見かねた中村さんは、病気を治す前に水が必要だと1600本以上の井戸を掘削しました。井戸を掘りながら、地下水が枯れ始めていることに気づき、ついには用水路の建設事業をスタートさせるのでした。65万人の生活と命を救ったといわれる中村さんが2019年に銃撃されるまでの軌跡を追ったドキュメンタリーです。

遠くの国で、そこに住む人々のために人生を賭けることは誰にでもできることではないですが、自分が今いる場所で自分にできることから始めてみませんか?

2019年、アフガニスタンで用水路建設に邁進するなか武装勢力に銃撃されて死去した医師・中村哲の足跡を追ったドキュメンタリー。アフガニスタンとパキスタンで35年にわたり、病や貧困に苦しむ人々に寄り添い続けた中村哲医師。現地の人びとにその誠実な人柄が信頼され、医療支援が順調に進んでいた2000年、アフガニスタンの地を大干ばつが襲う。農業は壊滅し、人びとは渇きと飢えで命を落とす中、中村医師は医療で人びとを救うことに限界を感じる。そこで彼は医療行為のかたわら、大河クナールから水を引き、用水路を建設するという事業をスタートさせる。これまでにテレビなどで放送された映像に、未公開映像、最新の現地映像も加えて劇場版として再編集し、中村哲の生き様を追った。

2022年製作/90分/G/日本
配給:日本電波ニュース社
劇場公開日:2022年7月23日

映画.comより引用

 ➡ 劇場版『荒野に希望の灯をともす』の作品詳細&公開・配信情報はこちら

 

SDGs関連の上映会に参加しよう、上映会を企画しよう

大丸有SDGs映画祭

大丸有SDGs映画祭は東京の大手町・丸の内・有楽町地区を起点にSDGs達成に向けた活動を推進している「大丸有SDGs ACT5」のシンボルイベントです。
映画祭は例年8月下旬~9月に開催されているので、ぜひチェックしてみてください!

「大丸有SDGs ACT5」では、4年目の2023年は5~11月の7ヶ月間をコア期間として様々な取り組みが行われました。
コア期間以外にも、通年でオンラインでも参加できるセミナーやイベントが開催されてるので注目してみてはいかがでしょうか?

 ➡ 大丸有SDGs ACT5 詳細はこちら

 

cinemo」で上映会に参加する、上映会を開催する

cinemoは、本記事でご紹介した『コペンハーゲンに山を』の配給を手掛けているユナイテッドピープル社が運営している、上映会の参加、開催ができるサービスです。
社会課題の解決を目的とした世界中の素晴らしい映画がセレクトされていて、会員登録をすると好きな映画を選んで上映会を開催できる仕組みになっています。
上映会を企画してみたい方にはぴったりのサービスなので、ぜひチェックしてみてください!

自分では開催するのは難しいな…という場合は、cinemoを通じて開催される上映会の情報も掲載されているので、気になる映画やお近くの上映会に参加してみましょう。

 ➡ cinemo 詳細はこちら

 

まとめ

すべてに共通するのはSDGsの理念である誰ひとり取り残さないということだと感じると思います。そして、実現は容易ではないかもしれないけど、不可能ではないと信じて行動するきっかけになるのではないでしょうか?

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    編集者情報

    株式会社デジタル・ナレッジ
    教育流通事業部 事業部長 中田 康宏
    何かを学ぼうとして買った教材が、「なんか求めてたものと違った」なんてことありませんでしたか? これは、長きに渡りeラーニング市場で消費者を悩ませている解決すべき課題です。私たちは、これらの学びのミスマッチを少しでも減らすために、「学びのprestudy(予習)」となる情報を集めています。
    何かを学ぼうという意欲がある人は、その学びで得たものによって多くの人の役に立とうとする尊い人たちです。私たちは、そんな学ぶ意欲を持つ尊い人達のために少しでもお役に立てればと思い、学びの予習となる記事を本メディアにて公開しています。