株式投資の始め方~初心者が株式投資で失敗しないために何から始める?~
投資を始めたいけれど情報がありすぎて何から手をつければいいのかわからない……とお悩みの方も多いのではないでしょうか?
今回は、初心者でも始めやすい日本の株式投資について、身に付けておきたい知識や失敗しないポイントを専門家に聞いてみました。
・株式投資をしてみたいけど何から始めればいいのかわからない人
・株式投資に興味はあるけど失敗するのが怖い人
目次
1.株式とは?<初心者向け>株式投資に必要な3つの知識
- 株式投資のしくみ
- 政治や経済の知識
- 口座開設から注文方法
①株式投資のしくみ
- 投資家に出資してもらう エクイティファイナンス:新株を発行して投資家から返済不要の出資で資金を調達する方法
- 銀行から借りる デットファイナンス:金融機関や公的な融資など、期限付きの返済が必要な負債で信金を調達する方法
- 資産を売る アセットファイナンス:不動産などの資産を売却して資金を調達する方法
- 配当金:企業が1年間に稼いだ金利のうち、株主がもらえる分配金
- 売買益:「売買益=買った時の株価-売った時の株価」
- 株主優待:長期的な株主になってもらうよう企業が提供する制度 例)百貨店の割引カード、鉄道各社の乗車券、食品会社の自社製品など
②政治や経済の知識
💡 注目すべきキーワード、ポイント
- 政治:外交、G7、G20、ダボス会議、条約、協定 など
- 経済:景気変動、原油や金(ゴールド)などの価格、貿易、世界レベルの商品 など
- 金融政策:日本|BOJ(日銀)、アメリカ|FRB・FOMC、ヨーロッパ|ECB
💡 メディアの活用
- テレビのニュースや解説番組:経済、金融全般
- 日経新聞:企業の業績や経済動向
- テレビのワイドショー:トレンドの商品・サービスや話題の企業など
③口座開設と売買方法
口座開設方法や必要書類は証券会社によって異なりますが、多くはこのような流れになっています。
口座開設の流れ(ネット証券の場合)
- 証券会社ウェブサイトの口座開設ページにて必要事項を入力する
- 口座番号、パスワードなどの書類が郵送される
- 口座にお金を入金したら準備完了
やはり、健康で体調が良く、ご自身の気持ちに余裕のあるタイミングが適切です。株式投資には、余裕が大切です。
2つの注文方法
注文方法は、成行(なりゆき)注文と指値(さしね)注文の2つがあります。成行注文は、いくらでもいいから買いたいという、値段を指定しない注文方法です。初心者は購入価格や売却価格を指定できる指値注文から始めると安心です。
2.初心者向けの銘柄の選び方
生活になくてはならない商品として「くう、ねる、あそぶ」に関連する食品、生活、趣味、娯楽、スポーツ、芸術などから選ぶとよいでしょう。ヒットすると予感した商品から会社を発見することもできます。
5万円以下で購入できる会社もあるので、初心者でも無理なく始めることもできます。(500円以下の株価なら×100株で約5万円となります)
会社選びでは、看板商品や売れ筋サービスが3つ以上ある会社を探しましょう。ひとつの商品、サービスだけを提供する会社は、万が一の場合、会社の存続が危ぶまれることもあります。柱となる商品やサービスが3つ以上ある会社を選ぶことは、リスク分散として有効です。
初心者にオススメの銘柄の選び方
- 「くう、ねる、あそぶ」に関連するなじみのある商品を扱っている会社
- 5万円以下で購入できる会社
- 柱となる商品・サービスが3つ以上ある会社
3.失敗しない株式投資のポイント
投資の失敗とは?
配当を期待した場合
a | すえおき | △ |
b | 減配 | ? |
c | 無配 | × |
aの「すえおき」とは前回と同額のことです。現状維持をしている状態なので失敗ではありません。また、今後増配があるかもしれません。
bの場合はその理由を調べるべきでしょう。業績が悪化しての減配であれば失敗になります。前回の配当が特別に増配していて、今回元に戻している場合は失敗ではないです。来年を見ましょう。
cの無配の場合は失敗となります。
💡 今後の業績を見て、利益が増えれば増配になる可能性があります。
利益拡大のためには売上増大が必要で、また、費用削減も大切です。売上が増えていないのに、利益が増えていれば、経費削減をしたことがわかります。売上が増えてなくても利益が増加し、その結果、配当金が増えれば、株価が上昇することが多いです。
値上がりを期待した場合
a | 横ばい | △ |
b | 値下がり | ? |
aは失敗ではありません。6ヶ月以上横ばいなら入れ替えも検討します。
bはどのくらい(%)下落したのか、また、その理由を探りましょう。事件や事故などの突然の理由があったのか?または、業績が悪化したのか?理由なく株価が下落することはほとんどありません。また、上昇することもありません。失敗と判断するには早いので、その後の株価の動きを見ましょう。
反発反転しないなら、失敗となります。ただし、工場の事故火災などの場合は、理由がはっきりしているため、1年ほどで戻ることがあります。
それ以外の場合は、全体株安による連れての株安(ツレ安という)であれば、経済、金融環境が落ち着くのを待ちます。つまり、その会社の原因なら売却、業界や取り巻く環境なら待ちます。たとえば、地政学リスク(ミサイル発射、紛争、戦争)が発生すると、その瞬間にほとんどの会社の株価が下がります。ニュースなどで状況とその後の見通しを注目しましょう。長期化するのか、収束が近いのかの見極めが大切です。
株主優待制度に期待した場合
a | 縮小 | × |
b | 中止 | × |
株主優待を期待して株主になった場合は、その後、aやbなら残念です。失敗と言えるでしょう。
ただ、最近は株主優待制度を中止する傾向が増えています。株主優待は、個人投資家の楽しみのひとつですが、法人や海外投資家からは廃止、中止の要望が強く、その費用を配当金に回して欲しいと主張しているようです。
①~③いずれも、業績の変化が大切な情報となります。このためにも、決算書を調べる習慣が必要となります。決算書や業績については、経済新聞や「会社四季報」を活用する投資家が多いです。
失敗しないためのポイント
値下りが続いて買い値の半分近くになると、2倍高でようやく元に戻る計算になります。ですから、20%下落の時点でその原因を探すことが必要です。
3年間は値下りが続いた会社も4年目から上昇がはじまり、5年後には2倍高となり、10年したら10倍高する会社も毎年10社以上あります。中長期投資は株式投資の醍醐味です。
とはいえ、放っておく、ということではないので、業績を確認することは忘れないでください。
無理せず余裕のある範囲で投資することが大切です。
1ヶ月以内に成果を求める短期投資はさけたほうが無難です。
4.まとめ
とにかく短期間で儲けを出そうとしないこと、無理をしないことが重要だということがわかりました。株式投資は5~10万円からでも始められるので、無理のない範囲で資金を貯めてみましょう。毎日ペットボトルを買っている場合は、それをやめるだけで月に約5000円、年間で約6万円投資資金に回せます。
その資金を貯める間、コツコツと知識も身に付けていってはいかがでしょうか?株式投資のシミュレーションができるアプリもあるので試してみてもよいですね。
もっと学びたい方へ
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編集者情報
株式会社デジタル・ナレッジ 教育流通事業部 事業部長 中田 康宏 | |
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